【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
ひととおりトレーニングが済むと、私はお礼に飲み物でもと、自動販売機とベンチが並んだ休憩スペースに誘った。
トレーニング中はお互いの名前も知らなかったのだけれど、改めて自己紹介をし合い、彼の素性もわかった。
「勝又さんは常連なんですか?」
「ええ。このマンションに越してきてからはほぼ毎日」
「すごいなぁ。私も三日坊主にならないようにしないと」
眼鏡の彼は勝又烈さんという名前で、不動産会社を経営している社長さんなのだそう。一年前にこのマンションに引っ越してきて、それからジムでのトレーニングにハマったのだとか。
「毎日やってると、筋肉が喜ぶのが分かるんですよ。こうしてプロテイン飲んでいる時もね」
「失礼ですが、美味しいんですか? それ」
勝又さんにプロテイン飲料をご馳走したのは自分だけれど、正直あまりおいしそうには見えない。
「プロテインには味がないですから、まずいってことはないです。これなんかアップル風味ですし。沖田さんも飲んでみますか?」
「いえいえ、私は大丈夫です」