【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~

「いいんです。誰のミスであろうと、仕事を多くこなせば自分のスキルに繋がりますから。反対に、さぼった人は相応の能力しか身に付きません。当たり前のことだと思いませんか? いわれのない悪口も多いですが、自分にきちんと自信を持っていれば受け流せるものですし、悪口を吐く人たちは一様に醜い顔をしているので、私を悪く言うことで自分を貶めている可哀想な人たち、と思うようにしています。なので、多少煩わしいと思うことはありますが、私は大丈夫です」

話し終えてから、尊さんを安心させるように笑みを向ける。彼は大きな瞳を瞬かせて意外そうな顔をした後、なぜかクスクスと笑いだした。

「……私、おかしいですか?」

「いや、おかしくはない。美織のそういうところ、いいなと思っただけだ。箱入りに育てられたからって、温室育ちの弱さのようなものはないんだな。意外と肝が据わってる」

ほ、褒められたのかな……? 反応に困って首を傾げていると、尊さんは私の顎にそっと手を添えて、ジッと見つめながら言葉を紡ぐ。

「花に例えるなら、百合だな」

「百合、ですか……?」

「純粋で、凛としていて。たった一輪だけでも堂々と咲き誇って、見る者を魅了する」

< 84 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop