【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
「俺だって、なに?」
「なんでもありません……!」
ぷい、と顔を背けると、尊さんは喉を鳴らしてくつくつ笑った。
全くこの人は……遊びなんだか本気なんだかわからないけど、甘い言動が多すぎてつい翻弄されてしまう……。
「……しかし美織、これだけは言っておきたいんだが」
ふざけていた雰囲気から一転、まじめなトーンになった彼の言葉に振り向くと、頭の上に大きな手がポンと置かれた。
「お前が職場でないがしろにされてること、自分自身は平気でも、胸を痛める人間がここにいるってこと……それだけは、いつも心に留めておいてほしい。本当は、そんな職場一刻も早く辞めさせたいってくらい、腹が立ってるんだ」
「尊さん……」
「だから、耐えられなくなったらすぐ俺に言え。助けてほしかったら素直に助けを求めろ。俺が必ずお前を守るから」
力強い眼差しで言い聞かせられ、胸がジンと熱くなった。