その少女は夢を見る
神羅「…歴史変えても良いよ。」
『…は?』
神羅「俺の敵がしようとしているのは、今の時代も壊れてしまうような…そんなこと。だから、それさえなくなれば何でもいーや。」
『適当ですね。』
神羅「だって!!…何ていうのかなぁ…俺達神は、君達人間…それも適応者の中から一人を選ばないと自由な行動が出来ないんだ。」
困ったように自らの前髪を掻き分け、そう告げる。
『…ん?』
神羅「まあ人間じゃなくても妖怪とかでも良いんだけどね…人として生活してきた者じゃなければいけない。その者が居なければ人のように具現化することも出来ないし…普段見ている世界以外に行くことが出来ない。」
『はー、これまた面倒ですね。』
神羅「そうなんだよねぇ…で、君のことは前々から見てたんだ。」
その言葉に軽く目を細める。
神羅「変質者を見る目を向けるのやめよ!?変な意味じゃないからね!?」
『ほー…』
神羅「ほんとに!!この子、笑わないなぁって!!」
…軽く固まってしまう。
笑わない?
僕はいつだって笑っていたはずだ。
いつだって、笑顔を作って、笑顔の仮面を被っていたはずだ。
なのに…この人は一体何を言っている?
神羅「神の目を誤魔化せるって思わないでね。」
その一言に、思わず失笑してしまう。
…あー…神なのかもしれないな、これで納得行くのも変な話だけど…そうでもなければ、今この瞬間があるのもおかしいのは知っている。
『しょーがない…信じてあげますよ。』
神羅「やった!!それで、一緒に過去には…!」
『それやるか死ぬかでしょ…楽しませてくれる、って条件でね。』
そう言いながら不敵に笑えば、彼は嬉しそうに楽しそうに笑う。
神羅「楽しくなるかは君次第になりそうだけど。」
それだけ言うと、僕に何かを握らせ…
神羅「それでは、150年前にごあんなーい!」
そう、言った。