その少女は夢を見る
「…良いから付いてきなよ。」
『やっぱりあと左之さん。』
「土方さんも一くんも左之さんもいるよ。」
『ノッた。』
あっ
「決定だね。」
なんて悪魔とも言えるような真っ黒な笑顔で言ってくる。
“今行くって言ったよね?今更訂正なんてしないよね?ね??”って副音声が聞こえる、絶対勘違いじゃない。
神羅〈ご愁傷様。〉
『身代わりになってください自称神…』
神羅〈俺、彼らには見えてないからさ。〉
卑怯かよ畜生。
「ところで君…名前は?」
『えーと。』
言いたくないなぁとても言いたくないなぁ。
って思うものの、彼は答えないと斬るとでも言いたげな顔をしている。
『…桜宮千雨(さくらみやちさめ)です。』
「ふーん…」
『あなたは?』
「…土方さんとか一くんとか左之さんは知ってるのに僕は知らないの?」
不機嫌そうな顔をする彼を見て、腕を組む。
名前は知ってても顔は知らないのがここで裏目に出た。
とりあえずずっと笑い続けている自称神は後でしばき倒す。
沖田「…沖田総司。」
『…!?一番組組長沖田総司…!?』
沖田「何だ、知ってたんだ。」
『まさか最初にお会い出来るとは思いませんでしたよ新撰組の美剣士で有名な沖田総司に…!!』
歴女ですから、興奮してしまうのは仕方ないと思うんです。
『あああここで会ったも100年目…』
沖田「初対面だよ。」
『150年目…?』
沖田「だから初対面だよ。」
『是非あなた様の土方さん弄り術を教えていただきたく…』
沖田「そこは剣術にしようよ。」
そう言いながら頭を抱えている沖田様。
解せぬ。