その少女は夢を見る
沖田「着いた。」
『此処がかの有名な新撰組の屯所…!』
あまりの感激に嘘泣きをしていると、彼は余韻に浸りたい気持ちでいっぱいの僕を無視して腕を引っ張っていく。
おいこら、少しくらいは待てや。
でもあの沖田総司に腕を引っ張られていると思えば…
…いや無理だよ、余韻に浸りたいよ、待ってよ、てか痛いよ。
神羅〈全力で大爆笑して良い?〉
『ちょっと面貸せ。』
沖田「何で?」
『ああああああ沖田様じゃなくですね…』
沖田「様…?」
この時代の人は様を付けることにした。
“俺には付けないのに!?”とか何とか言ってる自称神は無視の方向だ。
沖田「ひっじかーたさーん!」
沖田様はそう言うと、一室の部屋の襖をすぱーんっと開けた。
「総司てめぇ!!許可してねぇのに勝手に入るな!!」
そう言いながら鬼のような顔で怒る男の人。
あああ…この方が土方歳三…!!
土方「…総司、そいつは何だ。」
沖田「そうそう、この子何故か新撰組の名前を知ってたんですよね。」
沖田様がそう言えば、訝しげな目を僕に向けてくる。
ひえっ、イケメン
神羅〈そこ!?〉
もうほんと息が出来なくなるんじゃないかってくらいに笑っている自称神は無視することにした。
土方「てめぇ…何者だ?」
『桜宮は桜宮です。』
土方「何言ってんだ。」
『だから桜宮は桜宮なんだってば!!一回で理解してくださいよ!!』
土方「何キレてんだてめぇ!!」
『ひえっ、短気っ』
土方「あ!?」
待って。
土方様揶揄うの楽しすぎませんか(真顔)
神羅〈鬼の副長揶揄う馬鹿がどこに居るのさww〉
ここに居ますが何か。