その少女は夢を見る
近藤「それで…桜宮くん。」
笑いがやっと収まった頃、軽く笑っていた近藤様がそう声を掛けてくる。
『はい、何でしょう?』
近藤「未来から来たのは今のでみんな信じたと思う。」
『ですね!信じてなかったらまた土方様に被害者になってもらいましょう。』
土方「おい待てこら。」
やめてやめて、いつでも復活出来るレベルでまだツボから抜けたばかりだから。
近藤「だとしたら…行く所はあるのかな?」
『無いですね。』
即答すれば、“そうかそうか”と笑ってくれる近藤様。
近藤「それならここに住めばいい。」
「「「「「!?!?!?」」」」」
『わーい近藤様太っ腹ー。』
土方「お、おい近藤さん…!?」
喜ぶ僕と、明らかに焦りを見せる土方様。
近藤「もし今この状況を知っているのに追い出して…もしものことがあったらと思うと心配でな。どうやら平和な時代から来たことに変わりはないらしい…突然襲い掛かられれば命はないだろう?」
土方「そ、それはそうかもしれねぇけどよ…。」
近藤「それならここに居てもらえばいいと思うんだ。人では少ないより多い方が私達にとっても好都合。どうかな?」
そう言って見てくれるのは、僕の方。
でも、僕にはまだいくつか問題が残っているんだ。
部屋がどうなるか、お風呂をどうするか…性別を言っていない今、問題は盛り沢山過ぎる。
でも…
『新撰組の方々との生活とか確実僕得でしかないので喜んでお受けさせてください。』
…まあ、この答えが妥当なんですよ(真顔)
何せ僕は歴女だし、ここ以外に行く場所がないなら尚更だ。
別にバレはしない、うん大丈夫。
ていうか隠すも何も、彼らが勝手に勘違いしたわけですし?
間違っても僕は自分から自分を男だなんて発言していないから。