その少女は夢を見る


沖田「ま、良いからご飯行こう?」



『あれ、もうそんな時間…?』



沖田「知らなかったの?」



…もうそんなになるのかー、鬼方様の小姓やってると時間がかなり経つらしいね。



沖田「今何考えてる?」



『もう二度と鬼方様の小姓体験なんてごめんですね。』



沖田「ふっ…はははっ、鬼方って!桜宮くんってほんとに最高!」



その場でケラケラと笑い転げる沖田様。



今この場に鬼方様来ていたら危なかった気しかしない。



『怒ってる鬼方様にはどうどうって言ってやりたくなりますね。』



沖田「鬼の次は馬扱い…w」



『いやだって凶暴さはそのくらい…いや鬼だからもっとですかね。』



沖田「僕、桜宮くんのそういう所良いと思うよ?」



笑いながらご飯を食べる所に連れて行ってくれているらしい沖田様について歩くと、お部屋についたらしく…笑ったまま開けて入っていく。



沖田「はあ…はあ…あれ、入らないの?桜宮くん。」



『あー…いや入って良いのかなー、と?』



沖田「良いに決まってるでしょ?入って入って。」



そう言う沖田様に引っ張られれば中に入ってしまう。



そこにはやっぱりさっきの見知った人達が居て。



土方「総司、遅えぞ。」



沖田「鬼方さんがあまりに人遣いが荒いせいで桜宮くん疲れちゃっててー。」



土方「おい総司。鬼方って誰だ?」



『沖田様、死にます、殺られてしまいます。』



沖田「桜宮くんが土方さんの事を鬼方さんって言ってました。」



『沖田様ああああああ!!』



それを聞いた鬼方様が、鬼の形相で僕の方を見る。



土方「…おい桜宮ァ。てめぇどうやら今日くらいじゃ元気が有り余って大変らしいなぁ…?」



『そんな事一言も言ってない。』



土方「次の体験の時はもっと仕事増やしてやるから覚悟しとけよ!!」



『もう二度と鬼方様の所で小姓体験なんてしませんからぁ!!』



女の子への扱いとは思えないな!!



…女って気付いてないからまあ仕方ないのかもしれないけどね!!



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