その少女は夢を見る


永倉「土方さん、そろそろ良いか?」



永倉様のその言葉に彼を見ると、そろそろ腹が減って仕方がないと言いたげな顔をしている。



僕(沖田様)のせいで随分お待たせしてしまったらしく申し訳ない…。



土方「…ああそうだな…総司、桜宮。お前らも早く座れ。」



沖田「はーい。」



『僕はどこに…?』



土方「総司の隣が空いてるだろう。」



…沖田様、と斎藤様の間ということですか?



いやぁ歴女の皆様に全力で土下座をしたい、僕ばかりこんなに良い目に遭ってしまって…。



まあこの先死にそうにはなるのと思いますけどね、主に鬼方様の人遣いの荒さが理由で(遠い目)



そう思いながらも、沖田様と斎藤様の間に座る。



お疲れモードな僕的には早く食べて早く寝たい。



わあお現代に居た頃とは大違いレベルでかなりの健康さ。



深夜勢って奴だったからね、深夜が大好きだったからね、深夜になると本領発揮するの。



一言で言えば深夜テンションですがそれが何か(真顔)



なんて思いながらボーッとみんなが食べ始めるのを待つ。



少し待てば、みんな“いただきます”と口々に言いながらご飯を食べ始める。



『いただきます。』



そう言いながら食べ始める。



ああ、疲れた後のご飯って本当に美味しいなぁ…好き…。



そう幸せを噛み締めながらご飯を食べ進める。



沖田「桜宮くん、美味しそうに食べるねぇ?」



『いやだって実際めちゃくちゃ美味しいですよほんと。』



沖田「そんなに?」



斎藤「…少し分けるか?」



『そこまで食い意地張ってるわけではないですから!?』



即ツッコミながら食べる。



ちゃんと口の中のものが終わってから喋ってるから安心してください。



…あのね、僕のお母様凄く厳しくてね。



食べてる時のマナーとかにとても口うるさい人だったの。



口の中にものが入ってる時に喋ったらがちおこ(震え声)



なんて懐かしいことを考えながら、僕は騒がしいみんなの方を見た。



…こんなに騒がしいご飯、いつぶりかな。



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