一途な執事と甘いティータイム



「次に出るSakuraの新作ってどうなの?」



「やっぱり試作品とか使えるんだよね?」



「そうだよね、ただで使えるんでしょ?いいなぁ」



ほら、みんなこればかり。



お嬢様だって、一般庶民だって、何も変わらない。



お嬢様学校には私のことを知っている人ばかりで、隠すことは不可能だった。



私の家庭のことを全く知らない普通の公立高校なら隠し通せる。



みんなと何ら変わりのない普通の高校生活を送ることができると思ったのに。



むしろお嬢様学校より、公立高校の方が地獄かもしれない。



お嬢様たちはお金で何でも買うことができるというのもあって媚びは売られても嫉妬はされなかった。



ここは、媚び売りと嫉妬とで更に気持ちが悪い。


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