一途な執事と甘いティータイム



***



「今日で終わりだねー」



「うん、そうだね」




日曜日と言うだけあって昨日よりも人の出入りが多い気がする。



つかの間の休憩は美菜子と過ごす。




「朝からなんか心ここに在らずって感じだけどどうかしたの?」



「え?」




そんなに私、わかりやすい?



今に始まったことじゃないけれど。



ここ数日悩みが尽きない。



直近の問題は後夜祭の花火の件だ。



これを相談できるのは全てを知っている美菜子しかいない。




「今日の後夜祭、大河と有嶋から一緒に見ようって誘われてて……

断ろうとしたんだけど、有嶋にどっちと見るか選べって有無を言わさない感じで……」




"約束破ったらお仕置きですよ"




今日の朝、有嶋に念を押されるように耳打ちされた。




有嶋のお仕置きほど怖いものは無い。



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