一途な執事と甘いティータイム



「……?」




さっきまで静かだったのに、何やら外が騒がしくなってくる。




「あぁ、これから後夜祭みたいですね」



「後夜祭……?って私、美菜子にも何も言ってない!」




クラスにも戻ってないからあの後どうなったのかわからない。




「そんなに心配しなくて大丈夫です。坂井さんには連絡済ですから」



「そっか、よかった」



「坂井さんが私のところまで走ってきたんですよ。菓乃が居なくなったって、顔を真っ青にして」



「美菜子が……」




あの優しい美菜子だから、きっとすごく心配をかけてしまったと思う。



次会った時にちゃんとお礼を言わなくちゃ。



私がこうして無事に居られるのも、すぐに有嶋を呼んでくれたおかげだ。



やっぱり、




「ちょっと美菜子に連絡してもいい?」



「はい、どうぞ」



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