一途な執事と甘いティータイム



「私じゃなくて他の女の子と遊んでればいいでしょ?」



それがバレて、婚約破棄になればいい。



「え、なになに嫉妬してくれてるの? やだなぁ。菓乃ちゃん、可愛いね」



本当にチャラい。



性格最悪。



こんな人に将来の大河グループを任せていいんだろうか?



「はい、よろしくお願いしますね」



「こちらこそ。では今日は楽しんで行ってください」



奥の部屋から2人が戻ってきた。



やっと大河から解放される。



「そろそろ行かないと。またね、菓乃ちゃん」



その言葉には何も返さず、心の中で舌を出してやった。



ただし、ここからが本番。



パーティーが始まれば、嫌な挨拶回り。



大河は大嫌いだけど、さっきの時間が一番気楽だったかもしれない。



頑張れ私。



乗り切れば、作戦実行だ。


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