明治禁断身ごもり婚~駆け落ち懐妊秘夜~
「はい。なにか?」
「この、職員募集というのは、やはり男性ですよね……」
短髪で凛々しい眉を少し上げたその人は、信吾さんより幾分か年上に見える。
「職をお探しで?」
「はい。すぐにでも働きたいんです」
「ふーん」
彼は私の頭から足の先まで視線を這わせて、意味ありげに笑った。
「それならついておいで」
「はい!」
声をかけてよかった。
いきなり仕事が見つかりそうだとは、幸先がいい。
彼はずんずん進み、私は少し小走りになる。
やがて、とある一軒家にたどり着き「どうぞ」と促された。
「ここですか?」
「そうですよ」
てっきり海軍の施設に連れていかれると思ったのに。
それでも仕事にありつけなければ困る私は、素直に従った。
すると……。
「キャッ」
玄関の引き戸が閉まった瞬間、強く腕をつかまれて焦る。
そのまま引きずられるようにして一番近くの部屋に連れ込まれ、押し倒されてしまった。