明治禁断身ごもり婚~駆け落ち懐妊秘夜~
「なにをなさるの?」
「なにって、うまい誘い方をしたと思っているのだろうけど、お前たちの魂胆は見え見えなんだよ。金がいるんだろ?」
なにか勘違いしてる?
「魂胆なんてありません! 離して!」
着物の襟元に手をかけられ必死に抵抗するも、力が強くてあっという間に肩があらわになってしまった。
「やめて!」
「今さら無理だよ。おとなしくしていれば、すぐに済ませてやる」
「嫌っ。あなたに犯されるくらいなら、舌を噛んで死にます」
信吾さん以外の男に触れられるくらいなら。
必死の形相で訴えると、男の動きが止まった。
「はははっ。随分威勢のいい女だ。その心意気、気に入った」
男が私の手首をつかんでいた手の力を緩めて離れていったので、慌てて着物の襟元を正して座る。
「お前、娼妓ではないのか?」
「違います」
乱れた呼吸を必死に収めながら返事をする。