明治禁断身ごもり婚~駆け落ち懐妊秘夜~
くすぶっていた彼への思いに再び火がつき、悶える。
浴衣を乱しながら彼にしがみつくと、恍惚の表情で見つめられて拍動が速まっていく。
「あぁ……」
とても我慢できず声を漏らした瞬間、彼は苦しげな顔で私を見つめて「八重」と甘く囁いた。
「信吾、さん……。信吾さ……んんっ」
何度でも彼の名を呼びたい。
私を貫いているのがこの世でたったひとり愛する人だと、確認したい。
しかし、私の言葉は彼の激しい口づけに飲み込まれていった。
本能のままに交わりやがて果てたあと、前回と同様私を強く抱きしめる信吾さんは、無意識なのか髪を指で弄ぶ。
つい今しがたまで私の全身を悦ばせた、骨ばったその指は、やがて私の頬にたどり着き包み込んだ。
「八重」
少し離れて私の名を口にしたあと再び唇を重ねてくる。
甘すぎる口づけは、私と彼の間にある壁を一時忘れさせてくれた。
「次は週末に来る」
「承知しました」
彼の腕の中でそう返事をしながら、また会えるという喜びに震えていた。