明治禁断身ごもり婚~駆け落ち懐妊秘夜~
「……はい。信吾さんの子です」
告白した瞬間、堰を切ったように涙が流れだす。
まさか、真実を話せる日が来るとは思わなかった。
「そうか。……そうか」
何度も小さくうなずく彼もまた、目を潤ませている。
「元気になったら話をしよう。もうなにも背負わなくていい。直正はもういいのか?」
「はい。佐木さんに診察していただいて、流行性の感冒だろうと。熱も下がりおかゆも食べました。……あっ」
その瞬間、彼が私の額に自分の額を合わせるので、目が飛び出しそうなほど驚いた。
「お前も少し熱い。直正は俺が面倒を見る。布団に入れ」
「でも……。キャッ」
突然抱き上げられて声が漏れた。
「いいから、言うことを聞け」
威圧的な言い方で私を諭すものの、彼の表情が柔らかい。
普段は直正と同じ部屋で眠っているのに、別の空いた部屋に連れていかれて布団に寝かされた。
「直正が隣にいるとお前は眠らない。直正は俺に任せてここでぐっすり眠れ」
彼はそう言ったあと、私の額に口づけをする。