明治禁断身ごもり婚~駆け落ち懐妊秘夜~

信吾さんは知らない世界を見せてくれる人なのかもしれない。

親子の愛でつながる世界も、もっと経験させてあげられたらいいな。

そんなことを考えながら直正が遊ぶのを見ていると、まだ本調子でないからか再び眠りに落ちていた。



頭の上に冷たいものがのったのを感じて目を開くと、制服姿の信吾さんがいた。
まだ外は真っ暗だ。


「あっ……」
「起こしたか。ごめん。直正はよく眠っている。水分、取れるか?」
「はい」


一緒に布団に入っていたはずの直正は、隣に敷かれた別の布団で眠っている。
信吾さんが移してくれたのかもしれない。

彼はすぐに水を持ってきて、私を座らせて飲ませてくれた。


「お仕事中ですよね」
「うん。警視になってから夜勤は少なくなったんだが、運悪く今日でね。落ち着いていたから少し抜けてきた」


警視ということは、やはり出世したのだ。

そんなことも知らないことに落胆するが、これから会えなかった間の溝を埋めていければいいと思い直した。
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