明治禁断身ごもり婚~駆け落ち懐妊秘夜~
その通りだ。
私は信吾さんを選んだ。
けれど、愛し合うことが許されない関係だともほぼ同時に知ってしまった。
「手を尽くして捜したが見つからなかった。でも、きっとほとぼりが冷めたら俺のところに来てくれるはずだと期待していたのに時間だけが過ぎて……。八重を捜し当てる前に事件の真相にたどり着いてしまった」
私を捜してくれたんだ。
それだけでありがたい。
「家族に事情を聞きたいという名目で、そのあとも八重を捜し続けた。お前が事情なんて知るはずもないとわかっていたのに。八重は父の罪を知っていながら俺と関係を持てるような浅はかな人間でないことくらいわかっていた」
「事故のことは知りませんでした。でも、父がしたことを許してくださいとは言えません」
苦しいのは信吾さんのほうだ。
泣くまいと思っていたのに声が震える。
すると彼は私の腕を引き抱き寄せた。