明治禁断身ごもり婚~駆け落ち懐妊秘夜~

何度も確認する彼は、「夢じゃない」とつぶやく。

そして私の頬を両手で包み込んだかと思うと、距離を縮めてきて唇を重ねた。

触れるだけの接吻だったが、心がしびれて頭が真っ白になる。

離れたあとも熱を孕んだ視線を向けられたままなので、照れくさくてたまらない。


「風邪が移ってしまいます」
「直正と八重の風邪なら、移りたいくらいだよ」


彼はふっと笑ったあと、もう一度口づけを落とした。



その晩、私たちは眠る直正の両側に布団を敷き、彼を挟んで三人で眠った。


こんなことができるなんて胸がいっぱいでしばらく眠れなかったが、信吾さんも同じようで、大きな手を私に伸ばしてきて私の頭をトントンと叩いた。

私たちの未来がどんな方向に転がるかはわからない。

けれど、もうなにがあっても決して離れない。
信吾さんと直正と生きていく。

私はそんな決意を胸に、まぶたを閉じた。

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