月夜に笑った悪魔


ミサンガとか懐かしい。
小学生の時だったか、ミサンガを作ったり、友だち同士で交換するのが流行っていた気がする。


また、ずいぶんと可愛らしいものを持ってるんだな。



微笑ましく思った、けれど。

次に頭に浮かんだのは、嫌なこと。




暁はピンクと白のミサンガなんてどうして持っているのか。


これはいかにも手作り。
……誰かからもらったものではないのか。


……女の子から、もらったのかな。
持ってるってことは、大切にしてるの……?







考えれば考えるほど胸の中に溜まっていくモヤモヤ。


ミサンガを見ているだけでも嫌な気持ちが沸いてきて、それをまた手帳に挟んで戻した。

そして、次の瞬間──。







ピカっと空に稲妻が走り、鳴り響いた大きな音。



……雷が落ちた。
それも、かなり近くに。


雷と同時に部屋の電気は消えて、真っ暗に。



「ひゃっ……!」


あまりにも急なこと。
びっくりして、その場にしゃがみこんだ。

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