月夜に笑った悪魔
「美鈴」
叩かれた肩。
急に触れられたから、体がビクッと跳ねた。
顔をゆっくりあげれば、隣には暁。
暗いけれど、確かになんとなく見える。
「……っ」
私は飛びつくように、ぎゅっと強く抱きついた。
その勢いで、パサリと床へと落ちたタオル。
「……冷えてる」
私の頬に触れる熱い手。
お風呂上がりだからか、彼の体温が高い。
口を開こうとしたところで、またまた外で鳴り響いた雷。
やっぱりかなり近くて、私の体はビクッと跳ねる。
そんな様子を見た暁は、
「もしかして雷嫌い?」
と聞いてきて……。
私はこくりと頷く。
すると、彼はその場に座り込んで私の背中に手をまわし、強く抱き締め返してくれた。
……温かい。
彼が近くにいるだけで、心が落ちついていく。