トルコキキョウ 〜奈月と流奈を繋ぐ花〜
シャワーを浴びさせて貰い、流奈の家族の人にあまり見えないように流奈の部屋に小走りした。
「さっぱりしたー?」
ドアを開けると、そこには流奈が背を向けテレビを見ていた。
「........」
何も答えない私に不自然だと感じたのか、流奈が勢いよく振り返る。
「あのさ……流奈のタンクトップ小さすぎるし全く伸びないから頭が入らなかったー!」
「まじ?」
「まじだよ!違うのかしてー!もう!恥ずかしいわ」
「アハハハッ!!うける〜!以外に頭大きいんだな」
「違うわ!流奈が小さすぎなんだよ!」
私を見てお腹を抱えている流奈、切実に恥ずかしいし、何より流奈の笑いすぎてる姿を見ながら自分までおかしくなり涙が出てきていた。
しかも時間は深夜……
二人とも、声を押し殺してるから余計にたまらない。
「そんなに笑わなくてもいいじゃんか……」
笑いすぎな流奈を見ると、どうやら笑いのツボはそこだけではないらしい。
「てか、めっちゃしょうゆ顔!」
「幼いな」
「化粧て、詐欺だわ!すっげーー」
私をまじまじ見て、次々に発する言葉に、何より1番自分が笑っている。
「流奈、ひどーーー!!!早く流奈もシャワー浴びてきなよ!!!」
「いや、まじ奈月には負けるって」
そう言いながら、流奈は「じゃあ、あたしも行ってくる!!」と笑い泣きしながら部屋を後にした。