トルコキキョウ 〜奈月と流奈を繋ぐ花〜


そして、案の定……


流奈が部屋に戻ってきたときは、また再び二人で大笑い。

二人は初めて素顔をさらした。

紫の口紅をつけていない
青いキラキラしたシャドウもつけてない

すっぴんの流奈は、とても可愛い幼い顔をしていた。


「まじで、眉毛ないじゃん!よく見たら眉毛なんも生えてないよ」

「うるさー!てか奈月だってまつげも眉毛も全然ないじゃん!」

「つけま取る時、一緒に抜けちゃうんだもん」

まじまじとお互いの素顔を見ては大爆笑する二人。


お化粧という仮面を取って着飾っていない、本当の自分を見せている気がして

なんだか急に恥ずかしかった。


強そうに見える彼女も仮面を外したらやはり15歳だった。

シミやくすみもない、クマだってない素肌


きっと15歳の私達には、まだファンデーションもそんな濃い口紅もいらないはず

だけど私達には、着飾って強そうに見えるもう一人の自分が必要だったんだ


そういつでも強くいなきゃいけなかった


少しでも嘆いて涙を流してしまったらもう、止めることなどできないから。


それでも私はこんなに大声を出して笑っている自分が嘘みたいだった


楽しいってこんな感情だったんだね
作り笑顔しないってこんなに楽なんだね


久々に自分に会えた気がした。

< 122 / 259 >

この作品をシェア

pagetop