トルコキキョウ 〜奈月と流奈を繋ぐ花〜
私の本当の姿を受け入れてくれるだろうか……
私の話を聞いた流奈が辛くなったらいやだな……
そしたら私は、どうしたらいいのか分からなくなる……
一瞬で、流奈を前にして色々な考えが脳を過る
考えたって分かるわけでもないけど、
まだ誰にも話してない自分の幼い頃にあった嫌な過去を、話すのは勇気がいる
でも、もう一人で抱え込むのは限界だと心が叫んでいる。
二度と開かないように暗く深い場所に閉じ込めていた過去
悲しい過去を思い出すことは良いことなのだろうか
次第に話そうとした決意がどんどんと揺らぎ出していた。
不安とドキドキが入り混じり、私の手は震えはじめ流奈と目が合わすことも怖くなっていた。
怖い、苦しい、辛い……
色んな感情が私の中で支配していく……
「えっ……」
その時、流奈の手が私の手に触れ、震えていた私の手を強く握りしめてくれていた。
そこには悲しい顔をした流奈がいて、それでも優しく微笑んでくれている。
「思い出したくないこと無理して話すことないよ」
私の考えてる事全て彼女は分かっているのかと思ったくらい図星で、話さなくて分かったかのように流奈は酷く悲しい顔をしていた。
「……ごめん。やっぱ怖く……なって、私……」
「この話もうやめよ!!ね?」
すぐさま元気な声で、私に笑顔を向ける。
「....ご...めん。」
「気にするな。思い出したくない事誰にだってさ、1つや2つあるんだから」
「そ……だよね」
「それと.....私にもすごく大切な人...いた....よ」
流奈の手がいっそう強く力が入った。
大切な人がいた……?
過去形......?
気にならなかったかと言われたらそれは嘘だった。
けど聞き返すことなんて出来なかった。
一瞬だけ力強く感じた感触で
その言葉の重みを感じていたからーーー。