トルコキキョウ 〜奈月と流奈を繋ぐ花〜
写真を何回も撮りやっと満足のいくようなものが撮れた所で私たちはシーフードサラダを取り分けて海辺の近くで潮風を感じながら、外食している時間を満喫していた。
「そーいえば!昨晩びっくりしたよ~!奈月ったら突然うちに来るから」
「もう大成功よ!びっくりした顔最高だったわ〜!流奈のいつかのフライングとサプライズをコラボしたってやつよ!」
「ああ、超~懐かしいーーーっ!!!」
2人で目を合わせて、笑っていた。
そう、私は流奈の誕生日の前夜に突然訪問したのだった。
隣の街まで立派な生花を売っているお店に行き
お花屋さんのご主人にお願いしてラッピングのリボンや、包装に使うものもすべて自ら選ばせて頂き、満足気に花束を受け取った。
素敵な香りに心を和ませ喜ぶ顔の流奈を想像しながら、流奈の家へと車で真っ先に向かった。
サプライズ訪問したかったのだ。
白いトルコキキョウと、流奈の好きなかすみ草、
色のポイントに紫色のトルコキキョウを少々追加してもらった。
それはとてもゴージャスで優雅だった。
ここの花屋さんのトルコキキョウはとてもしっかりとした茎で一輪が今まで見た中で一番大きいものだった。
[実家から野菜送られてきたからおすそ分け持ってきたよー]と、メールを入れ私は流奈を玄関前まで呼び出した。
ドラマではありがちな後ろに花束を隠して、
下を向きながらニヤニヤしているのを必死に堪えていた。