エリート御曹司と愛され束縛同居
「圭太が彼女とうまくいかないのは、澪の存在を許せない子がほとんどだからでしょ。まあ、そもそも圭太が、そこまで相手に本気じゃないせいもあるだろうけど」

澪から少し離れた場所に俺を引っ張りながら、亜由美が小声で言う。

「……よく知ってるな」

「まあね、同じ女子としてわからない気もしないからね。誰だって、恋人に自分以外に一番に想う存在がいたら面白くないでしょ。好きな人の一番になりたいのは、皆同じだもの。圭太は無駄に優しいから、必死で告白してきてくれた女子の気持ちを断り切れないんでしょうけど」

「……恋愛感情として一番大切に想える相手を探しているのは、本当だぞ?」

「だからって、とっかえひっかえ付き合うのもどうかと思うけど? 気持ちがないのに彼氏になってくれても、嬉しくないわよ」

「わかってるよ」
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