エリート御曹司と愛され束縛同居
「言っておくけどその別れのパターン、澪にバレてるからね。このままじゃ“女子にだらしない幼馴染み”ってレッテル貼られるわよ」

「酷いな。でも正直な話、さすがにそろそろ、きちんと断らなくちゃダメだって思ってるよ。だから昨日告白してくれた女子は断った」

「別れてすぐのくせに、また告白されたの? 本当嫌味なくらいモテるわね、女の敵」

「誠実に断ったのに文句言うなよ」

「あのね、それが普通だから。相手に失礼でしょ。まあ、でもなかなか難しいんじゃない? 澪を超すくらい大事に想える存在に圭太が出会うなんて」

「そうだな。でもいつかきっと出会えると思うし、出会いたいんだよ」

「本当にふたりを見てると不思議だなって思うわ。わかりあっているようなのに、恋愛感情だけはどこまでも希薄だから」

「……とりあえず、俺もお前も澪の幸せを願ってるってことでいいだろ?」

「そうね」


なんだかんだ言って心配症の澪の親友と俺は、こうやってずっと共同戦線を張ってきた。
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