あやかしの集う和菓子屋にようこそ
「同じ女性として、痛みをわかりたいんです。このまま悪霊として除霊されるなんて、黙って見ていられません」

私がそう言うと、沙月さんは「わかりました。ただし、私たちに従ってください」と言い、私も一緒に行くことが決まりました。

「ありがとうございます」

私はホッとし、微笑みます。ここまで行動をするのは蒼樹さんに告白をした時以来です。

沙月さんに金剛寺さんの家の住所を教えてもらい、私は走って向かいました。



「……な、何で栞さんが……」

ポカンと口を開けている葉月さんの背中を、沙月さんが「いいでしょ、別に」と言って押します。

「私が無理を言ったんです。沙月さんを責めないでください」

口を開きかけた葉月さんに私は言いました。

「わかりました。ですが、俺たちから離れないでくださいね」

「うわぁ……。家の外なのにすごい霊気!」

葉月さんと沙月さんの後に続き、私もお屋敷の門をくぐります。立派な壺などが置かれた玄関では、相変わらずブランドの服を着た女性が立っていました。
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