あやかしの集う和菓子屋にようこそ

私は蒼樹さんの隣に立ち、しばらくホームを眺めていました。



家に帰ると、玄関に入った刹那、蒼樹さんは私を抱きしめます。突然のハグには慣れていたはずですが、しばらく離れていたためか恥ずかしさがこみ上げてきました。

「蒼樹さん……。んんっ！」

蒼樹さんは私に何度もキスをします。そして言いました。

「もう我慢できない。今すぐ結婚したいんだ」

蒼樹さんは私の薬指にそっとキスをします。その表情は、私がイラストで見たことのある妖艶な妖怪のものでした。