幼馴染でストーカーな彼と結婚したら。
実家で、母は私の話を聞いた後、
「おめでとう」と笑った。
「あ、ありがとう」
―――私は妊娠していたのだ。
妊娠3ヶ月。もう4ヶ月に近いという。
そこまで気づかないなんて強者だね、と診察した平良先生は笑ったが…。
「健一郎君には?」
「なんか言うのが怖くて」
「どういうことよ」
「あの溺愛ぶりがさらに加速すると思うと不安なの」
私は思わず言っていた。そんな私をなだめるように母は言う。
「大丈夫よ。そういうことはちゃんと言った方がいいわよ。夫婦なんだから」
「とりあえず、みなさんにご迷惑をおかけしないであろう明日の夜には言う。明日は土曜で、佐伯医院の診療だし、次の日、診療だと患者さんにも迷惑が掛かってはいけないし」
「どれだけ警戒されているの…」
母があきれたように笑う。
だって本当に健一郎っておかしいのよ?
ずっと写真撮ってくるし、その写真見てデレデレしているし、家の中ではずっと抱きしめられてるし、キスの回数だって尋常じゃないのよ?
私の好きなものは全部把握してるし、嫌いなものはわからないようにメニューにこっそり入れてるし、私のことは私以上に把握してる。
(把握してる……?)
私はふとそう思って、眉を寄せた。
「どうしたの?」
母は聞いたが、私は何でもない、と言って、戸惑いながら実家を後にした。