クールな婚約者との恋愛攻防戦
でも、この場で樹君に伝えたいことがある。
「あのね。式の前に、樹君に渡したいものがあるんだ」
ん? と首を傾げる彼をよそに、私は控え室に隠していたそれを取り出し、彼の目の前に差し出す。
それは、薔薇の花のミニブーケ。
「これ、俺に?」
「うん。こうやって式の前に新婦が新郎にお花を渡すなんてあまりないと思うけど、だからこそ驚いてほしくて。
これは、私から樹君への気持ちだよ」
……想いが通じ合って初めてキスをしたあの日、私は真っ直ぐに〝好き〟と彼に伝えた。
だけど彼はその直後、
『俺も好きだ。一生守ってく』
なんて、こちらの赤面が避けられない言葉を返してきた。
嬉しかったけれど、やられっぱなしは悔しい気もしていたから、今日こうしてプチサプライズを用意した。
サプライズ好きだという藍実さんの気持ちが、今になってよーく分かる。
……だけど。
「ありがとう。俺からも渡したいものがある」
私からの薔薇を受け取った後、彼はそう答える。
……樹君からも?
そう言えば、タキシードに気を取られすぎて気付かなかったけれど、樹君の足元に、大きめの紙袋が置いてある。
私からの薔薇をいったんサイドテーブルの上に置いた彼は、その紙袋の中から、とあるものを取り出す。
それは。
「わあ……っ⁉︎」
私が渡したものよりずっと大きな、薔薇の花束。
「あのね。式の前に、樹君に渡したいものがあるんだ」
ん? と首を傾げる彼をよそに、私は控え室に隠していたそれを取り出し、彼の目の前に差し出す。
それは、薔薇の花のミニブーケ。
「これ、俺に?」
「うん。こうやって式の前に新婦が新郎にお花を渡すなんてあまりないと思うけど、だからこそ驚いてほしくて。
これは、私から樹君への気持ちだよ」
……想いが通じ合って初めてキスをしたあの日、私は真っ直ぐに〝好き〟と彼に伝えた。
だけど彼はその直後、
『俺も好きだ。一生守ってく』
なんて、こちらの赤面が避けられない言葉を返してきた。
嬉しかったけれど、やられっぱなしは悔しい気もしていたから、今日こうしてプチサプライズを用意した。
サプライズ好きだという藍実さんの気持ちが、今になってよーく分かる。
……だけど。
「ありがとう。俺からも渡したいものがある」
私からの薔薇を受け取った後、彼はそう答える。
……樹君からも?
そう言えば、タキシードに気を取られすぎて気付かなかったけれど、樹君の足元に、大きめの紙袋が置いてある。
私からの薔薇をいったんサイドテーブルの上に置いた彼は、その紙袋の中から、とあるものを取り出す。
それは。
「わあ……っ⁉︎」
私が渡したものよりずっと大きな、薔薇の花束。