ここはディストピア あなたは亡国の騎士 わたしは愛玩物
「手伝います。ちょっと、そのままあっち向いててくださいね。服、取ってきます。」
そう言うなり、私は浴槽からザバーンと勢いよく上がって、脱衣所へと駆け込んだ。
「かたじけない。」
さっきもそう感じたんだけど……鎧で身動きが取りにくいせいか、ドラコの立礼はまるで武士。
……イザヤが言うほどいけ好かなくもないし、リタにちょっかいを出すようにも思えないんだけどなあ。
脱衣所でバスローブをしゅるりと身につけて、すぐにドラコの元へと向かった。
「これを上げるの?次は?こっちをひっぱるの?」
「ああ。」
う。
重い。
グローブだけでこんなに重いの?
いわゆるフルプレートアーマータイプの鎧は総重量20kg以上するとか聞いたことがある。
そんなの身につけて、よく戦えるわ。
「ありがとう。手が自由になれば、後は私1人で大丈夫だ。……お嬢さん。血がつくからもう……」
そう言って、ドラコはテキパキとパーツをはずして鎧を脱いでいった。
鎧だけじゃない。
ドラコの筋肉質な肌にも、返り血と、たぶん小さな傷と、古い傷跡がいっぱい。
イザヤって、こんな傷なかったよなあ……確か。
歴戦の騎士と、宮廷音楽家志望のなんちゃって近衛騎士との差は大きいようだ。
最後にヘルムを脱ぐと、中からふぁさっと広がったドラコの長い髪は赤かった!
なんと!
ティガがワカメなら、ドラコはトサカノリだわ。
サラダに混じってる赤い海藻。
波うつ赤い長髪は何だかゴージャスに見える。
肌の色は、ティガよりは日焼けして精悍だ。
でもさすが、双子ね。
造作はそっくり。
つまり、このドラコもめちゃくちゃ美形男子。
瞳は銀ではない。
金色みたいだけど、髪の赤が映えて銅の色に見えた。
「何だか安心しました。……お身体のような傷が、綺麗なお顔にはなくて、よかった。」
つい本気でそう言ってしまうほどに、ドラコは美しかった。
ドラコは苦笑して、小声で言った。
「誉められて光栄だが……ここだけの話、実は右目は見えてない。ああ、これは、ティガもイザヤも知らない。内緒にしておいてくれないか?」
え!?
「ヘルムの隙間に剣の切っ先が入ってきたんですか?」
必要最低限の視界分しか開いてないクローズドヘルムなのに。
そう言うなり、私は浴槽からザバーンと勢いよく上がって、脱衣所へと駆け込んだ。
「かたじけない。」
さっきもそう感じたんだけど……鎧で身動きが取りにくいせいか、ドラコの立礼はまるで武士。
……イザヤが言うほどいけ好かなくもないし、リタにちょっかいを出すようにも思えないんだけどなあ。
脱衣所でバスローブをしゅるりと身につけて、すぐにドラコの元へと向かった。
「これを上げるの?次は?こっちをひっぱるの?」
「ああ。」
う。
重い。
グローブだけでこんなに重いの?
いわゆるフルプレートアーマータイプの鎧は総重量20kg以上するとか聞いたことがある。
そんなの身につけて、よく戦えるわ。
「ありがとう。手が自由になれば、後は私1人で大丈夫だ。……お嬢さん。血がつくからもう……」
そう言って、ドラコはテキパキとパーツをはずして鎧を脱いでいった。
鎧だけじゃない。
ドラコの筋肉質な肌にも、返り血と、たぶん小さな傷と、古い傷跡がいっぱい。
イザヤって、こんな傷なかったよなあ……確か。
歴戦の騎士と、宮廷音楽家志望のなんちゃって近衛騎士との差は大きいようだ。
最後にヘルムを脱ぐと、中からふぁさっと広がったドラコの長い髪は赤かった!
なんと!
ティガがワカメなら、ドラコはトサカノリだわ。
サラダに混じってる赤い海藻。
波うつ赤い長髪は何だかゴージャスに見える。
肌の色は、ティガよりは日焼けして精悍だ。
でもさすが、双子ね。
造作はそっくり。
つまり、このドラコもめちゃくちゃ美形男子。
瞳は銀ではない。
金色みたいだけど、髪の赤が映えて銅の色に見えた。
「何だか安心しました。……お身体のような傷が、綺麗なお顔にはなくて、よかった。」
つい本気でそう言ってしまうほどに、ドラコは美しかった。
ドラコは苦笑して、小声で言った。
「誉められて光栄だが……ここだけの話、実は右目は見えてない。ああ、これは、ティガもイザヤも知らない。内緒にしておいてくれないか?」
え!?
「ヘルムの隙間に剣の切っ先が入ってきたんですか?」
必要最低限の視界分しか開いてないクローズドヘルムなのに。