クールなオオカミの過剰な溺愛
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水瀬くんが教室を後にしたタイミングを見計らって、彼の机の上に置けばいい。
そう甘い考えを持っていた自分が馬鹿みたいだ。
あれから昼休みになると、水瀬くんがピアスを探しているということがクラス中に知れ渡ってしまい。
もしその状況で私が彼の机にピアスを置き、偶然誰かに見られたと仮定して。
私が隠したと誤解されるかもしれない。
「千紗、帰るぞ」
「あ、うん…いや、あの」
こうなれば残す方法はただひとつ。
みんなが帰るまで私が教室に残り、水瀬くんの机に置いたらいいのだ。
「やっぱ、先帰っててほしいな…!
ちょっと用思い出しちゃって」
「……わかった」
「今日はバイト?」
「ああ、シフト入ってる」
「そっか!じゃあ頑張ってね!」
なるべく残る事情を悟られまいと、笑顔で煌哉を見送った。