クールなオオカミの過剰な溺愛
「照れてるね、そんな反応もするんだ」
「み、水瀬くん……本当に悪気はなくて」
「うるさいよ。
今は俺の好き放題されとけばいいんだから」
このままではキスだけで済まなくなる。
そう思った私はピアスを脅し道具として、彼の弱みを握ろうと思い慌ててスカートのポケットに手を突っ込んだけれど───
「……いたっ」
勢いよくピアスを掴もうとしたため、尖った先端部分が指に刺さってしまった。
思わず手だけを取り出し、指を確認すれば数秒後に血が出てきてしまった。
「最悪だ…」
この状況で怪我を負ってしまった私は、どうしようかと逆に冷静になっていると。
「バカ、何ぼーっとしてるの夏原さん。
絆創膏は?」
なぜか焦った様子の水瀬くんは私から離れ、自分の鞄からティッシュを取り出して傷口を抑えてくれた。