クールなオオカミの過剰な溺愛
「えっ…」
「もしかして絆創膏もない?
本当に女子力のかけらもないんだね」
私の反応を見て呆れたようにため息を吐かれたけれど、むかつくとかそれどころではない。
言葉は冷たいくせに、傷の手当ては驚くほど優しかったからだ。
結局絆創膏まで水瀬くんが貼ってくれ、その間も私は呆然としていた。
「……何、その顔は」
「あ、いや…ありがとう」
「さすがに怪我してる相手ほっとくほどクズではないから」
やっぱりわからない。
水瀬くんが優しいのか、冷たい人なのか、クズなのか。
今のところどれにも当てはまっている。
「まあでも、せっかく夏原さんの照れる顔が見れたのに怪我したせいで台無しになったのは惜しいかな」
「……っ、うるさい…!」
思わず水瀬くんに言い返してしまったけれど、手当てされたことを思い出して素直にポケットからシルバーのピアスを出した。
今度は自分を傷つけないようにそっとそれを取り出す。