クールなオオカミの過剰な溺愛
「あの、これ体育の後に拾って…別に困らせるつもりはなかったんだよ?」
あくまで誤解を解きながら、水瀬くんにシルバーのピアスを渡す。
すると彼は何も言わずにそれを受け取り、すぐピアスをつけた。
つけ終わるともう一度耳に触れ、ピアスを確認した彼は安心したように笑う。
「夏原さん、拾ってくれてありがとう。
君のことだから渡すタイミングを逃したんだろうね」
「そ、その通りです…」
わかっていたのなら、なぜさっきは迫ってきたのだ。
本当に性格の悪い男である。
「じゃあピアスも見つかったことだし、掃除しようか。夏原さんも手伝ってね」
「えっ、どうして…」
「手伝ってね?」
反発しようとすれば、また被せるように言葉を発した水瀬くん。
すごく圧を感じる、これは逆らえない。