クールなオオカミの過剰な溺愛



「千紗は俺と出かけることをデートって思ってんだ?」

「えっ…う、うん」


だって男女のお出かけだ。
これはデートになるのではないか。


「なあ千紗…」
「私何ラーメン食べよっかな!」


なんとなく危険を感じた私は、ラーメンの話へと変えれば。

少し不機嫌になる煌哉。


「やっぱり醤油かな。
たまにはあっさり塩とかでもいいなぁ」

私がどれだけ話しかけようとも不機嫌きなる煌哉。


少し考えた結果、煌哉のシャツの裾を掴むことにした。

恐る恐る掴めば、すぐ煌哉はピクッと反応して。


「煌哉」
「……っ」


あれ、結構効いてるかもしれない。

照れくさそうに顔を背ける彼が、なんだか見ていて楽しくなる。

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