クールなオオカミの過剰な溺愛
「もうそういうのはやめたから」
ただひと言、それだけ言って男の腕を離したのだけれど。
「せっかくの再会なのに釣れないなぁ煌哉!
久しぶりに遊ぼうよ」
「……っ!?」
目を疑った。
化粧をバッチリ決め、凛花よりもずっと派手な女子が大胆にも煌哉の腕に絡みついたのだ。
「真面目な煌哉もあたしは好きだよ?
黒髪もかっこいいね」
上目遣いで煌哉を見つめる派手な女子。
一方私はモヤモヤとしてしまう。
こんなところ、見たくないなって。
何故だか逃げ出したくなる。
「離せ、うざいから」
「えー、厳しいなぁ。
前はそんな顔しながらもキスしてくれたくせに」
さらにぎゅっと腕に絡みつく彼女の言葉に私は衝撃で頭が真っ白になる。