大人の女に手を出さないで下さい
「あ~あ、弁償してもらえばよかったのにぃ」

トミちゃんが呆れた顔して走り去った彼女の後ろ姿を目で追う。

「そうですよ!お店で大騒ぎした上に商品壊すだなんて営業妨害です!慰謝料もらいたいくらいですよ!」

ちりとりを持ってきてきれいに片付けてくれたハルちゃんも憤慨している。

「まあまあ、お店に来てくれた方は皆大事なお客様だから」

雑貨好きに悪い人はいないと梨香子は思っている。
雑貨を前に目をキラキラさせてた彼女を見てたから、悪い子だとは思えない。

「ほんっとリカちゃんってお人好し」

「そうかしら?」

肩を竦めた梨香子にトミちゃんは呆れてる。
でも、さすがは親友。ズバッと言い返してくれて頼もしかった。
こういう時のトミちゃんはとてもかっこいいのだ。

「でも、さっきのトミちゃんがかばってくれたの嬉しかったわ」

「そんなの当たり前じゃない!リカちゃんも余裕のある大人の女って感じでかっこよかったわよ!」

「そうですね!私から彼を奪いたいなら彼の心を奪いなさいってとこが特に感動しました!」

「キャー!そうそう受けて立つわとか言っちゃって〜言ってみたーい!」

キャーキャーとトミちゃんとハルちゃんが盛り上がってる。
蒼士の真っ直ぐな愛情のお陰で素直に彼を愛すようになって肝が座ったから言えたことだと思う。
「私を強くしてくれたのは蒼士くんのお陰だわ」と言うといや〜!惚気け〜とからかわれた。
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