大人の女に手を出さないで下さい
外は夏らしくまだ明るさの残る午後7時。
閉店1時間前ということもあり閑散としてきた店内に珍客が来店したらしい。
「うわわっ!」
情けない悲鳴を上げたのは出入り口横のシューズショップの店員、ケンくん。
ひょろっと背が高く栗色の天パーに可愛らしい顔立ちのイケメン君だ。
「キャ!」
近くにいた女性のお客様までも小さな悲鳴を上げて逃げていく。
何事かと梨香子が見に行くと同じく気になったらしいトミちゃんも出てきた。
「どうしたの?ケンくん」
「あっ!リカさん!うわっ…」
焦った様子のケンくんは何かから逃げるようにしゃがみ込み被っていた帽子ごと頭を抱えた。
その瞬間に小さな黒い物体がブゥンッ!と梨香子たちの前を飛んできた。
「きゃあっ!リカちゃん!はち!はち!」
梨香子とトミちゃんの周りをぐるぐると取り囲むように飛んでるのは大きなスズメバチ。
トミちゃんはそれに気づいた瞬間に梨香子に縋りつききゃあきゃあ騒ぎ出した。
どうやら迷い込んで来たらしい蜂は出口を探して今度は窓に体当たりしている。
「ちょっと!トミちゃん苦しいってば!」
ガタイはいいくせに女の子らしく怖がるトミちゃんに呆れつつ、彼から逃れるとケンくんの方に近付いた。
「ちょっと借りるわよ」
しゃがみ込んでるケンくんの帽子をスッととると怖がることも無く蜂に近付いて行った。
「やだ!リカちゃん刺されるわよ!」
閉店1時間前ということもあり閑散としてきた店内に珍客が来店したらしい。
「うわわっ!」
情けない悲鳴を上げたのは出入り口横のシューズショップの店員、ケンくん。
ひょろっと背が高く栗色の天パーに可愛らしい顔立ちのイケメン君だ。
「キャ!」
近くにいた女性のお客様までも小さな悲鳴を上げて逃げていく。
何事かと梨香子が見に行くと同じく気になったらしいトミちゃんも出てきた。
「どうしたの?ケンくん」
「あっ!リカさん!うわっ…」
焦った様子のケンくんは何かから逃げるようにしゃがみ込み被っていた帽子ごと頭を抱えた。
その瞬間に小さな黒い物体がブゥンッ!と梨香子たちの前を飛んできた。
「きゃあっ!リカちゃん!はち!はち!」
梨香子とトミちゃんの周りをぐるぐると取り囲むように飛んでるのは大きなスズメバチ。
トミちゃんはそれに気づいた瞬間に梨香子に縋りつききゃあきゃあ騒ぎ出した。
どうやら迷い込んで来たらしい蜂は出口を探して今度は窓に体当たりしている。
「ちょっと!トミちゃん苦しいってば!」
ガタイはいいくせに女の子らしく怖がるトミちゃんに呆れつつ、彼から逃れるとケンくんの方に近付いた。
「ちょっと借りるわよ」
しゃがみ込んでるケンくんの帽子をスッととると怖がることも無く蜂に近付いて行った。
「やだ!リカちゃん刺されるわよ!」