人生の続きを聖女として始めます
オレとロシュは南館から神殿部へと移動した。
向かうのはリブラの部屋。
ここに来るのは久しぶりで、すれ違う神官が珍しそうにこちらを見て頭を下げる。
だが、それだけではないと、ロシュが面白半分に笑った。
「例の噂がここまで広がっているとみえる」
「……ウソだろ……神官がそれを信じるのか?」
「この前の祝宴の件があるからな。ひょっとして……と考えるのも無理はない」
「そんなに飢えてはない!自制は出来るぞ!?」
「悪いが……あの夜の陛下を見て、それを信じるのは俺でも難しい」
珍しくロシュが嫌悪感丸出しの目を向けた。
それは、オレ自身もわかっている!
既に死ぬほど後悔していて、それを弁解しようと考えまくっているんだが!?
「ああ、すまんな。だが、まずジュリを探さないと……」
叫びたいのを我慢して冷静に返すと、ロシュも頷いた。
「そうだな。おっと、ついたぜ」
そう言い終わる前に、扉を壊れるくらい叩いた。
またかよ。
どれだけせっかちに出来ているんだ?
だが、その甲斐あって時間はかなり短縮出来ている。
「はーい」
中から声が聞こえ、ガチャリと扉が開いて若い神官が顔を覗かせた。
最初にこやかに笑っていた顔は、みるみる蒼白になり、遂にはぷるぷると震え、奥に向かって悲鳴のように叫んだ。
「リ、リブ、リブラ様っ!!へ、へ、へ、へいかっ、へいかっ、へいかっがっ!!」
少し落ち着け。
そう諭したくなるくらいの慌てよう。
これを見て、オレは冷静になった。
奥に飛び上がったリブラが見えて、目を丸くするレーヴェもいる。
だが、ジュリはいなかった。
向かうのはリブラの部屋。
ここに来るのは久しぶりで、すれ違う神官が珍しそうにこちらを見て頭を下げる。
だが、それだけではないと、ロシュが面白半分に笑った。
「例の噂がここまで広がっているとみえる」
「……ウソだろ……神官がそれを信じるのか?」
「この前の祝宴の件があるからな。ひょっとして……と考えるのも無理はない」
「そんなに飢えてはない!自制は出来るぞ!?」
「悪いが……あの夜の陛下を見て、それを信じるのは俺でも難しい」
珍しくロシュが嫌悪感丸出しの目を向けた。
それは、オレ自身もわかっている!
既に死ぬほど後悔していて、それを弁解しようと考えまくっているんだが!?
「ああ、すまんな。だが、まずジュリを探さないと……」
叫びたいのを我慢して冷静に返すと、ロシュも頷いた。
「そうだな。おっと、ついたぜ」
そう言い終わる前に、扉を壊れるくらい叩いた。
またかよ。
どれだけせっかちに出来ているんだ?
だが、その甲斐あって時間はかなり短縮出来ている。
「はーい」
中から声が聞こえ、ガチャリと扉が開いて若い神官が顔を覗かせた。
最初にこやかに笑っていた顔は、みるみる蒼白になり、遂にはぷるぷると震え、奥に向かって悲鳴のように叫んだ。
「リ、リブ、リブラ様っ!!へ、へ、へ、へいかっ、へいかっ、へいかっがっ!!」
少し落ち着け。
そう諭したくなるくらいの慌てよう。
これを見て、オレは冷静になった。
奥に飛び上がったリブラが見えて、目を丸くするレーヴェもいる。
だが、ジュリはいなかった。