私が王子の彼女役? (365枚のラブレター もう1つの恋)
☆エイトside☆
「やっぱり今日も来なかったか」
舞が魔法界に来なくなって
もう1週間
舞に『バイバイ』と言われた次の日から
俺は魔法学校が終わると
クスノキの前で舞が来るのを待っていた
今日は来てくれるかもしれない
今日こそは来てくれるかもしれない
かすかな期待を胸に来てみるのだが
30分待っても
やっぱり舞は来てくれない
今すぐ人間界に行って
舞に会いたいが
俺は国王の許可がなければ
人間界に行くことは許されない
城に戻り
自分の部屋のベットに
棒のように倒れてこむと
棘をむき出しのハリルが
フワリフワリと浮かんで
俺の方にやってきた
「ハリル、俺さ、
どうしたら舞にもう一度会えると思う?」
フリルはトゲトゲのまま
タイヤのように回転して
俺の腕に体当たりしては戻り
また体当たりを何度も何度も繰り返してくる
「いてーよ!ハリル!
どうすればいいか教えてくれよ!」
ハリルは真ん丸な目をパチパチすると
プイっと横を向き
俺の部屋を出て行ってしまった
舞を待っているだけじゃ……
ダメだよな……
舞はこの一年
クララがいなくなったのは自分のせいだと
自分を責めるづけている
その苦しみは
クララが戻ってくることで
解放されるのかもしれない
俺にできることは
クララが戻ってくるように
親父を説得することだけだな
魔法界の法律を頭に叩き込む時間だが
俺はいてもたってもいられなくて
親父である、国王の部屋へ向かった