私が王子の彼女役? (365枚のラブレター もう1つの恋)

☆エイトside☆

1年半の片思いが
やっと実を結んでくれた



俺はずっと抱きしめたかった舞を
今は思う存分抱きしめることができる



「舞、またこれをつけてろよ」



「エイト色のペンダントだ」



俺は舞の背中に回ると
紫の石が光るペンダントをつけてあげた



「このペンダントは、絶対に外すなよ。
 外出するときは、特にな」



「そんなこと言われても

 お風呂の時に取って
 付け忘れちゃうこともあるよ。きっと」



「そんなの絶対に許さん
 風呂の時も、外すな。絶対に」



俺は焦っている

舞は俺と付き合ってから
どんどん可愛くなっている



専門学校や人間界に帰っている間は
舞の隣にいることができない



それに俺も
魔法界の国王になるために
限られた時間しか舞に会うことができない



俺が隣にいないときに
どんな男が舞に近づいてくるかわからん



早く親父を説得して
舞が俺の未来の結婚相手だって
魔法界のみんなに伝えなきゃな……



舞が俺の物になったのに
俺の前からいなくならないか
毎日心配でしょうがなくなった



俺って、本当に情けないな……



「エイト、ちょっといいか」



親父が俺の部屋にやってきた



「親父、魔法界の歴史に泥を塗って悪かったな」



「エイト……
 私もエイトに謝らなくてはな

 カノンがどんな子か見抜けぬまま
 お前の婚約者にさせたこと
 本当にすまなかった」



「別に親父のせいじゃないだろ

 俺だって
 カノンがそんなことするとは
 思っていなかったしな」



「昨日城に
 各地域の代表が集まったんだ」



「月1の定例会議だろ。なんかあったのか?」



「それが……
 お前を次期国王として認めないって言うんだ」



まあそうだよな



俺は親父みたいに品格もなければ
威厳もない



国王としては
頼りなさすぎだよな



「ま、親父が長生きすればいいんじゃね
 俺に国王を譲らずにさ」



「違うんだ

 エイトと舞の結婚を認めない限り
 お前が国王になるのは
 認めないって言ってきた」



「は?」



「エイトを幸せにできるのは
 舞しかいない

 幸せな王子にしか
 私たち国民はついて行かないってさ」



「でも俺は親父みたいに国民から尊敬されてないし
 舞はまだ魔法が、数個しか使えないし」



「エイトや舞が足りないところは
 国民の皆でカバーしていくって言うんだ

 国民が私にこんなにはっきり意見を言うなんて
 今までなかったんだよ

 エイト……

 お前は私よりも
 国王に向いているのかもしれないな」



「親父……」



「だから、舞との結婚を許そうと思う」



「本当かよ」



「ああ

 その代わり、舞の実家に言って
 きちんと舞のご両親を説得して来い」



「わかった」



そして
俺たちが付き合うことを認めてもらうため
舞の両親に会いに人間界に来た

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