アナタと、キスと、銃声と。
お嬢から、梨瑚って翔平ちゃんが呼ぶ事には未だに慣れない。
今までに何回も呼ばれてるけど。
ほんとに慣れない。
「名前、呼ばないでっ」
「もう何十回って呼んでるのに?」
「呼ばないで…」
「なんでだめなの?」
なんでって…。
言いたくなくて翔平ちゃんから目を逸らす。
首元に顔を埋めて、首筋に唇をくっつける。
耳元で、なんで?って聞いてくる。
「言わない!」
「言って?」
そんな……そんな可愛い顔で言われると…。
翔平ちゃんの方を向いて、口を開く。
「翔平ちゃんに…名前呼ばれると、お腹の下が…こう……きゅうってなって…だから…!」
「……可愛い」
「可愛くな…んっ!」
また、唇を重ねてくる。