アナタと、キスと、銃声と。
何度も角度を変えて、求めてくる翔平ちゃんに呼吸が追いつかない。
胸を叩いてやっと離れてくれた。
キッと睨むけど、翔平ちゃんは嬉しそうな顔。
「あんまり煽んな」
「煽ってるつもりない」
「その顔も煽ってるから」
「……別にいいけど」
「ん?」
「わたし…翔平ちゃんになら、いい、よ?」
本心から出た言葉。
だって翔平ちゃんのことは好きだし。
嫌がる理由なんてない。
まだ高校生だけど、そういう知識は…ある…。
だから……。
「そんなこと、簡単に言うな」
「……」
「梨瑚のこと、大事にさせて」
「…大事にされてるよわたし」
「そう思ってくれてるならよかった」
微笑む翔平ちゃんに、今度はわたしからキスをした。