アナタと、キスと、銃声と。

失礼しましたーと言って、出ていく看護師さんの声を聞いてちらっと目だけ布団から出す。


…あ、あんなところ見られて…。


恥ずかしすぎて生きていけない…。






「ということで、お預けになりましたね、お嬢」


「…ううー…」






それを言わないでよ…。


ベッドからズルズルと抜け出す。


ああ…ほんとに恥ずかしい…。






「ご飯…買ってくる…」


「どこに」


「コンビニ…」


「だめ」


「え?」


「ここに居てって、言っただろ」


「でもご飯…」


「外にいるやつに買いに行かせる。梨瑚は今日はここから動くな、傍に居ろ」









そんなに寂しいのかな。


うん、と頷いてベッドにちょこんと座る。


それから、組員の人にご飯を買ってきてもらって、翔平ちゃんとご飯を食べた。


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