アナタと、キスと、銃声と。

翔平ちゃんはまだお風呂に入れないから、前みたいにわたしが体を拭いて。


わたしは、近くの銭湯にお風呂に。


消灯時間がやってきて。


病院も、部屋も真っ暗に。


わたしは1人で使うには広すぎるくらいのベッドに翔平ちゃんの隣へ寝転がった。







「翔平ちゃん?」


「ん?」


「背中痛い?」


「大丈夫だ」







ぎゅっとわたしを抱き締める。


翔平ちゃんの匂い…。


わたしもこの匂いになりたいなー。


そしたら、翔平ちゃんが居ない夜も寂しくなくなるのに。







「傷」


「なに?」


「おでこの傷、残るのか?」







包帯の上を指先でなぞる。


金属バッドで殴られたのは、右側のおでこの端。


前髪をあげたヘアースタイルにしたり、風が吹いたりしておでこ出たら、きっと見える位置。


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