若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
新聞を畳み、向葵に顔を向けてにっこりと微笑む。
その瞬間ロビーにいる女性たちの目が自分に注がれるような気がするのは自意識過剰というわけではないだろう。
彼は私の夫なんですよと、自慢したいような、私でごめんなさいと謝りたくなるような、こんな時の向葵の心境は複雑だ。
「お待たせ」
「良かったの? ここで。焼きとり屋とかの方が良かったんじゃない?」
「ううん、いいの。雨の日の夜景も見てみたいから」
焼きとり屋にも居酒屋にももちろん行ってみたい。
緊張せずに、懐メロが流れるワイワイ賑やかな店内で、彼と乾杯し合うのもさぞかし楽しいだろう。でも彼のとても素敵なスーツに焼き鳥の匂いをつけるのはどうかと思った。
それに、本当はどこだっていい。たとえば場所が地下牢でも、囲い合う食事がカップ麺だとしても夕翔と一緒なら、どこだって、なんだって構わないのだから。
「今日ね、夕翔さんが好きなあのパンを買ってきたの」
その瞬間ロビーにいる女性たちの目が自分に注がれるような気がするのは自意識過剰というわけではないだろう。
彼は私の夫なんですよと、自慢したいような、私でごめんなさいと謝りたくなるような、こんな時の向葵の心境は複雑だ。
「お待たせ」
「良かったの? ここで。焼きとり屋とかの方が良かったんじゃない?」
「ううん、いいの。雨の日の夜景も見てみたいから」
焼きとり屋にも居酒屋にももちろん行ってみたい。
緊張せずに、懐メロが流れるワイワイ賑やかな店内で、彼と乾杯し合うのもさぞかし楽しいだろう。でも彼のとても素敵なスーツに焼き鳥の匂いをつけるのはどうかと思った。
それに、本当はどこだっていい。たとえば場所が地下牢でも、囲い合う食事がカップ麺だとしても夕翔と一緒なら、どこだって、なんだって構わないのだから。
「今日ね、夕翔さんが好きなあのパンを買ってきたの」