若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
彼の両親はニューヨークにいるという。結婚のことは、二年間の契約ということも含めて報告済みだと聞いてはいるが、彼の両親がこの結婚についてどう思っているのか。
『反対を押しきったということはないそうですよ。大変理解のある方だそうですし』
羽原弁護士はそう言っていたが、本当の嫁ではないから、さほど興味もないのかもしれない。
――かりそめでも、家族ができるのは、ちょっとうれしかったのになぁ。
そう思いながらパクリと口に入れたチョコレートのマカロンから、濃厚なカカオの風味が口いっぱいに広がる。
向葵が知っている百円くらいのマカロンは、ただ甘いだけだった。
でもここで食べたマカロンは違う。甘いだけでない。酸味をしっかりと感じるフランボワーズも、濃厚な発酵バターの風味や複雑に絡み合うクリームの味も初めての経験だ。
「どうです? マカロン」
「はい。とっても美味しいです」
口に広がるほろ苦さを胸に、これが大人の味なのだと、向葵は思った。
『反対を押しきったということはないそうですよ。大変理解のある方だそうですし』
羽原弁護士はそう言っていたが、本当の嫁ではないから、さほど興味もないのかもしれない。
――かりそめでも、家族ができるのは、ちょっとうれしかったのになぁ。
そう思いながらパクリと口に入れたチョコレートのマカロンから、濃厚なカカオの風味が口いっぱいに広がる。
向葵が知っている百円くらいのマカロンは、ただ甘いだけだった。
でもここで食べたマカロンは違う。甘いだけでない。酸味をしっかりと感じるフランボワーズも、濃厚な発酵バターの風味や複雑に絡み合うクリームの味も初めての経験だ。
「どうです? マカロン」
「はい。とっても美味しいです」
口に広がるほろ苦さを胸に、これが大人の味なのだと、向葵は思った。